飲んで、のまれて 愛されて

この少しのモヤモヤは今になって確信に変わった




茉莉はバイト内の男女関係を引っ掻き回していた


私が社内恋愛において1番嫌いだったリスクだった




私のことを1番わかってくれていた茉莉が私が1番嫌いなことをしている


その事実は私には重かった




でも私は茉莉と友達でなくなってしまうことが何よりも怖かった
もう二度と大切なものを失いたくないから




そんなことを考えながら仕込み作業をしていると


店のドアが開いた


ばっとドアの方に目を向けると立っていたのは裕太だった



携帯をちらりと見ると時刻は18:00前
本来は茉莉が出勤してくるはずの時間だった





「おはようございます」


裕太はゆっくりと私の元へ寄ってきた



「あれ?今日休みじゃなかった?」


私がそう問いかけると裕太は
茉莉は体調不良変わってほしいと伝えられシフトを変わりましたと聞かされた





私はまたひとつモヤッとした気持ちがあった



シフトの変更は本来店長である私に報告すべきでは無いのか…??



もしかしたら茉莉は体調が悪すぎて連絡できなかったのかもしれない



私はまた自分の気持ちに蓋をした