飲んで、のまれて 愛されて

布団に入って寝ている朱羽ちゃんを横目に俺は
ソファーでテレビゲームをしていた

眠くないこの状態で俺がソファーで寝ようものなら確実にムラムラするのは目に見えていた






静かになった朱羽ちゃんを横目で確認すると
小刻みに震えている事に気が付いた



「大丈夫…??」


隣のベットで震えながら眠る朱羽ちゃんの頬をそっと自分の甲で撫でた



その頬はとても冷たかった


「は…?この冷たさやばいやろ…!」


俺は慌てて布団の中に入っている朱羽ちゃんの手を取った


布団から出ている頬ほどでは無いが
朱羽ちゃんの体温は明らかに低かった



どうしようと頭を巡らせていたが
考えが1つしか浮かばない


俺は朱羽ちゃんが寝ているベッドに上がり
布団の上から朱羽ちゃんを抱きしめた。



大丈夫、大丈夫と声をかけながら震える朱羽ちゃんをさすり続けた



だが一向に朱羽ちゃんの体温は上がる気配がない



「くっそ…まじ…?、ごめん…朱羽ちゃん」


俺はそっと 布団をめくり朱羽ちゃんを抱きしめた


朱羽ちゃんに触れている腕や胸からひんやりとした体温が伝わってくる


幸い恥ずかしさと緊張から熱が上がってる俺にとっては寒いと感じる体温ではなかった



「ごめん、ごめんな、大丈夫…やから」



冷えきった体の朱羽ちゃんはモゾモゾと寝返りを打ちながら
俺の体にピタッとくっついてきた



きっと温もりのある俺の体温を求めていたんだろう


俺は朱羽ちゃんをぎゅっと抱き締め返した