「…俺が告白してから、意識してくれた?」

「え?」

「だから、俺が告白し「あー、聞き取れてる」


しゃがんでて少し上目遣いの廉くんもなかなか画になる。


「意識、するよ…そりゃ」

「俺と目合わせないようにしてたもんね」

「うるさいなぁ…」


廉くんは微笑む。ちょっと意地悪な感じで。


「俺、謝んなきゃな」

「謝る……?」


嘘告でした…?


「告白してすぐ、返事聞かないで去ったこと。ごめん」

「え、あぁ…」

「返事を聞くのが、怖かった。ただの俺の片想いなのは分かってたから。何も接点無かったし、俺のこと意識してくれる機会無いじゃん」

「まあ…告白されて初めてちゃんと個人で意識したかも。こういう人、ってイメージはあったけど」

「そんな感じなんだろうなーって思って、まずは意識してもらうために告白した」

「そうなんだ」


私の隣に座ってきた。


「…何で、好きになってくれたの?」

「それ聞く?!……まあなんていうか。ノート提出する教科が多い日に、日直の子が特別仲良くしてるような子じゃなくても手伝ってるとこ見てて、なんか…優しい子なんだなぁって思って。気付いたら気になる存在、好きな存在になってた」