それから数日。
廉くんは話しかけてくるとか、何もアクションを示してこなかった。強いて言えば視線を感じる程度。

何だったんだ。グループ内で、告白しておしまい、みたいなゲームでも流行ってるのかな。だとしたら何故私が選ばれた?たまたま居残ってたから都合が良かった?ゲームという確証はないけど。ただだからと言って、本当の告白という確証だってない。


今日は日直。ノート提出がある教科は、後ろのロッカーの上に置いて、日直がHR前に担当教諭に渡しに行くことになっている。今日は国語だけだ…ラッキー!まあ無い方がもっとラッキーなんだけど。名簿を見ながら、出してない人をチェックする。やはり数名いる。そしてその中に、廉くんの名前もある。…え、声かけなきゃいけない感じ?

他の人に声をかけノートを預かり、最後に廉くんの方へ行く。


「あの……」

「ん」

「国語のノート提出してないよね、預かっていいかな…」


引くくらいオドオドしてる。どうしたらいいか分からない。理由は分からないにせよ、数日前に告白してきた相手だ。


「ごめん、出すの忘れてた。これ、はい」

「あ、うん。えと…ありがと、うん」