「海ちゃん、ほんとごめんね。ついに美月まで任せちゃって…」


星野家の家の前、おばさんが申し訳なさそうに私にいう。



「全然大丈夫!気をつけてね」


私は小さくて可愛い手を繋ぎながらそういう。



「美月、海ちゃん困らせちゃダメだよ!」



「わかってるよー」



私の手を握る、小さくて可愛い美月ちゃんが聞き飽きたように返事する。


今日は小学一年生である美月ちゃんの宿題のお手伝いで、彗の撮影現場に行く。


なんでも『家族の職場見学』がテーマらしくて、感想とかインタビューを書くらしい。


おじさんの職場見学を勧めたらしいけど、美月ちゃんの懇願で彗の現場を見に行くことになった。


…そりゃ会社より、芸能人みたいよね。