一回見て泣いちゃう人がいるくらいなのに、私は彗が目の前にいることが日常なんだもん。
「羨ましいぃ〜」
そう言って、またまた梅酒を飲み干す明里ちゃん。
ちょっと、何杯目よ?
「ふ、2人とも、本当もうやめよ?」
そういうと、やっと飲む手を止めてグラスをテーブルに置いてくれた2人。
はあ、よかった。
2人とも介抱するなんて嫌だからね…
「同じ大学なだけでも、凄いことなのにねぇ?」
私めっちゃ周りに言われるよ?って陽子ちゃん。
「もうさっさと付き合っちゃえぇ〜」
つんつんって人差し指で攻撃してくる明里ちゃん。
「…彗は本当にそんなんじゃないんだよ。」
「そうなの〜?」
難しいなぁ、って不思議そうな陽子ちゃん。
「そんなに一筋縄じゃないの。本当掴みどころがなくて困る。」
あんなので付き合えてたら、きっととっくに付き合えてると思う。