いよいよ今週から後期の授業が始まって、1、2限と授業が終わり、帰ろうと準備をしていたところ。


「ねえ、海ちゃん、このあと暇?」


隣にいた陽子ちゃんが聞いてくる。



「え、うん、暇だけど…」



今日はバイトもないし。


「これ、行かない!?」


スマホの液晶画面を見せてくる明里ちゃん。


どうやら2人とも打ち合わせ済みみたい。


「エキストラ…?」


『スリーポイントシュート  エキストラ募集!』と書かれたサイト


彗と宙さんが出演してるドラマだ…


「そう!星野彗とお近づきになるチャンス!」


鼻の穴の広げて、目をきらっきらさせて、そう言ってくる陽子ちゃん。



「まあお近づきにはなれないだろうけど…」


少し冷静な明里ちゃん。


「…わ、私はいいかな」



「海ちゃんって星野彗のこと嫌いなの?」


陽子ちゃんにじっと見つめられて、嫌な汗をかく。