よって、母代わりになる家事や料理は俺の仕事で、部活動はしていない。

「そうえいば来週、晴れだって、言ってた」

 ポツリ俺が呟くと、俯いていた恵口はソロッとこちらを見上げる。

「晴れるってことは……」

「うん、この世界にはいられなくなる」

 何かを尋ねたそうな瞳の恵口だが、何を言っていいのか分からないらしく、言葉に詰まっている。

「それまで、宜しく」

「それまでって?」

「まぁ、ね」

 俺は転校生の恵口とはそこまで仲良くなれないまま、ある事実を告げずに、一旦晴れの日を迎えそうだ。