その後、UFOキャッチャーで塩見君がウサギのぬいぐるみをGETすると、私にプレゼントされ、石黒さんがプリクラを撮ろうと言ったのだが、どこも学生の行列ができており、結局断念した。

 アーケードをブラブラして、買い物を終える頃夕暮れになっており、それぞれの最寄のバス停行くバスに乗るため、駅で解散となった。

 家が近い私と嶋原君は、同じ場所でバスを待つ。

「今日は楽しかったね」

「うん、恵口が誘うって、初めてだって皆言ってたな」

「嶋原君が消えてしまう前に、何か思い出を作りたかったから」

「わざわざありがとう」

 楽しかった、と言ってくれた嶋原君に照れ笑いをしながら、私は濡れた足元に目を落とす。