そんなに睨まれたってなんにも話しませんよ。
だって何か言ったところで
この状況は1ミリも変わりはしない。
光輝との関係も
私の気持ちも。
「……なんか思ってんなら素直に言えよ。
お前の悩みってこんなやつだろ?
私はダメだからダメだからっていつもチャンスを逃す。」
「そんなの、私の勝手でしょ?
………もう、帰るから。じゃあね。」
核心を突かれ動揺するも、顔には出さずに
雷が差してくれていた傘を押し返す。
そして公園から出ようとブランコを離れた時
急に腕を掴まれた。
「やっぱり話せ。何があったか言え。」
……こっちこそ何があったのか問いたい。
どうしてそういう考えになったんだ。
もうこいつと話していると埒が明かないと思い
全部を話すことにした。


