……あれ、これ今、抱きしめられてる!?




やっぱりここ天国だったかな。




「こ、光輝……?」




少し抵抗するように胸板を叩いてみたけれど


これっぽっちもどいてくれる様子がない。



光輝の体温が、冷えてしまった私の体に熱を送る。


戸惑いながらも、光輝なりの気遣いを

一回受け入れてみることにした。



「そういえばさ、なんで私の意識あるの。
……もしかして光輝がなんかしてくれた?」


「……さぁなんのことでしょうか。」




知ってる。


光輝が話を綺麗にかわす時は

なにか隠し事をしている時。




「……なに、してくれたの?」


「………だよ」


「え?」


「だから、人工呼吸だよ。」




ジンコウコキュウ……




「えっ!?」




う、嘘…私

なんてことさせて……