きっともう君には会えない


「…ふーん。じゃあ、はい。」


「……!?」




光輝がお弁当の蓋を開け

箸で私の口に何かを入れた。




「……あ。美味しい!!」


「ん、うちの唐揚げなめんなよ。」




光輝が自慢げに笑う。


それだけで心が妙にポカポカする。





「……あははっ。ありがと!!」


「……っ。どーいたしまして。」



私はそう言って早々と

葉津乃を追いかけに出た。