「はーい!
これから体育祭 実行委員を決めたいと思いまーす」




……なんでなんだろう。



どうしてうちの学校は夏に体育祭があるの?


何もしていなくても汗ばむこの季節に走るなんて

たまったもんじゃない。




「誰かやりたい人ーー!」




……誰も手を上げない。




まぁこうなったら私の番だと、思い切って手を挙げる




「は、はい。私やるよー」




そう言うとみんなが「おおぉーー!!」とまるで

地球の危機を助けたヒーローを見たかのような目でこちらを見てくる。



……みんなそんなに嫌だったのかな?



そう思った時、私の斜め後ろの影が動いた。





「俺もやる」





光輝が手を挙げた。



その瞬間、時が止まったかのような錯覚を起こした。



あまりの急な出来事に周りがざわめき始める