甘噛み吸血鬼は、トドメをささない (短)

急いで飛び起きた私。だけど吸血されたことで眩暈が起き、その場にバタンと倒れてしまった。


「おーい、大丈夫?雫」

「な、なんとか⋯⋯」


そう返事をしたけど、結局は体力の限界を迎えたらしく、私は再び眠ってしまう。

「体力ないなぁ」と苦笑を浮かべながら。唯月くんは、お姫様抱っこで私を持ち上げた。


「こんな無防備を前に、甘噛みで止まった俺を褒めて欲しいよ。まったく――

可愛いご飯係も、困ったものだね」


下着や服がはだけたままの私を見て、唯月くんは微笑んだ。

そして、穏やかな表情で――

優しくて熱いキスを、私に落とすのだった。






『甘噛み吸血鬼は、トドメをささない』

【 完 】