お腹も膨れて飲み物が飲みたくなってきた

確か近くにラムネ瓶を売ってる屋台があったはず

さっきよりは前に進んだ場所にいる酒寄はまだ列に並んでいたから

買ってこようと立ち上がった

途中にあったゴミ箱に焼きそばパックを捨てて目的の屋台まで歩く

「すみません、ラムネ瓶2つください」

「おっ、ちょうどラスト2個だよ。姉ちゃん、ついてるね。」

お金を払うと渡されたのは懐かしのラムネ瓶

今はほとんど飲まなくなったけど、幼い頃は中のビー玉が欲しくて飲んでいた記憶がある

戻ろうとUターンした時、

「──と!峰本っ!!」

「酒寄?慌ててどうしたの?」

少し汗をかいた酒寄が私を呼んでいた

「灯籠の近くにいねーから」

まじ焦ったとつぶやく彼
スマホがあるんだから連絡してれば良かった

このキョリだからいいやって
好きな人を困らせるとか私ダメだな

「俺、怒ってねぇぞ?」

無事で良かったってことだからと慌てる彼

「うん、でも連絡しなかった私も悪くて…ごめんなさい」

謝ると、なぜか悪くない彼も謝ってくれて2人でクスクス笑った

ひとしきり笑ったあと、

「よし、移動するか」

「どこか行くの?」

「とっておきの場所」

着くまで秘密という彼についていくとアパートだった待っててという彼の言葉に素直に頷く