鳴神くんによかったねと心の中で伝えておく

「あ、そうだ!こはねついて来てくれない?」

スマホをしまった彼女の第一声

本当に何がどうなって私も行こうってなったの?!

せっかくの鳴神くんとのデートだよ?

そんな私の考えていることを読み取ったのだろうか

「ちょっと離れているところにいてくれるだけでいいの」

鳴神くんと2人きりが久しぶりで緊張するっと教えてくれた

どうやら私に見守っていてほしいみたい

だめだよね、と肩を落とす彼女に思わず「わかった」と言ってしまった

目を輝かせながら「本当?」という彼女に今更断ることなんてできない

久しぶりのデートの邪魔はしたくないのに頷いてしまったから、迷子を装って離れようと決めた