どんな恋でも繋いでみせます!

「2人とも冷めてるね……」



冷めてるわけではないのだけど……。

世莉の言葉に、顔が自然と俯き千崎くんを視界から外す。



「あ!危ないっ!」



その瞬間、突然世莉が慌てたような大きい声を出す。
反射的に顔を上げコートに目を向ける。


すぐに視線を戻したが、既に事が終えたあとなのか、1人の女の子が尻もちをつくように座り込んでいて、千崎くんがその子に向かって手を伸ばしていた。



「え?今、何かあったの?」



ちょうど目を逸らしていたせいで、どんな状況なのかわからず、一部始終を見ていた世莉に聞く。



「多分、千崎くんの試合を見ようとギャラリーが下に集まりすぎたせいで、入口付近が混み合ってて、あの子が誰かに押されてコート内に入ったみたい。それで、ちょうど飛んできたボールが当たりそうになったのを千崎くんが間一髪手で弾いた、のかな?」

「うん、気づけば2階席も人でいっぱい」



紗良に言われ後ろを振り返ると、席に座れずに立っている女の子たちも多く見られた。

去年と同じ状況だ。いや、去年よりもすごい。