1年の時は、千崎くんはバスケを選んでいて、千崎くんをエースとしてずっとボールを千崎くんに集めていた。

シュートも何回も決めて、何人にもマーク付けられていて大変そうだ、と心配になったのを思い出す。

そういえば、決勝の前で千崎くんが体調崩して出れなくて、案の定クラスの合計結果は2位で優勝できなかったんだよね。

優勝したのは私のクラスで、あの時は複雑だったなぁ。

千崎くん、去年みたいに頑張りすぎて体調崩さないといいけど……。


そんな千崎くんの心配をしているが、今クラスマッチに全力を注いでいる気分でも、精神状態でもないことは私自身が1番わかっていた。


それはそう。千崎くんに恋のキューピットをやめたい、と自分のワガママで一方的に伝え、無理やり恋のキューピットを終わらせた次の日だからだ。

昇降口でばったり鉢合わせした時、気まずすぎて目も合わせずに挨拶して、逃げるように立ち去ってしまった。

明らかに感じ悪かった。

友達でいて欲しい、とお願いしたのは私なのに、全然友達みたいに接することができない。

こんな状態で、昼休憩をどうやって乗り切ればいいんだろう。