「恋のキューピット、瑠衣に頼まれた?サラランとの仲を取り持って欲しいとかなんとか」



倫太郎くんは、陽気でお調子者でちゃらんぽらんな人だと思っていた。

だけど、全て気づいていた。

私が千崎くんを好きなことも。千崎くんが紗良を好きだということも。

私と千崎くんがどんな関係で、何をしているのかも。



「……いつ、から」



やっと声が出たけど、動揺で震えていた。



「リンリンが瑠衣を好きなことは、1年の時から気づいてた」

「……え?」

「2人がコソコソ何かしていることは早い段階で気づいてたけど、リンリンが瑠衣の恋のキューピットをしていることを確信したのは今日」



動揺で声が震えていると思っていたけど、どうやらそれは私の勘違いだった。

頬を伝う涙に気づいた時、私が泣いているから声も泣くように震えていたのだと知る。

どうして泣いているのかわからなかった。

でも、なぜか涙が止まらなかった。