海はいつだって静かだ。
見てると、騒音も雑念も全部全部、いつのまにかなくなってる。

海はいつだって綺麗だとおもう。
街の刺すような明かりとは違う、穏やかな灯りが夜でも輝くから。

海はいつかの自分のお墓だと思う。
白波が押し寄せるところは死んだ魂が流れ着く場所だって、どこかできいたから。

私は海が大嫌いだ。
大事で大事で大切なモノをいつだって簡単に持って行くから。

私は海が大好きだ。
ふと、いつのまにか海に来たいと思うから。

私はこの、海のまちただ一人の『巫女』真海深海(シンカイミウミ)だ。