「そう…なんですね………」

私に会えて良かった

そんなことない……………ただその子に似てただけ

ただ……それだけのことなのに……

「よし!
 飯でも作るか!
 高梨先生も良かったら食べていきませんか?」

話が一段落したところで雄斗がそう言った

多分………雄斗なりに場の雰囲気を明るくしてくれようとしたんだろうな

「それはさすがに………帰ります」

「そうですか………」

そして高梨先生は帰る支度を始めた


「高梨先生、今日はありがとうございました
 本当に助かりました」

「いえ、俺の方こそありがとうございます
 俺も……前に進まなきゃなと思えました」

「それなら良かったです!」

「はい!
 それではまた学校で」

「はい、また学校で」

そして高梨先生は帰っていった

雄斗とリビングに戻ると雄斗に抱きついた

「香音、どうした?
 もしかして………怖かった…?」

「……………ちょっとだけ…………でも雄斗がいたから大丈夫………」

「そっか………ごめんな……
 まさかあんな話になるとは思ってなかったからさ………」