私の人生を変えてくれた人  ~もし君が生きてたら~ 前編


「まじか………」

「だからいいですよ
 文香のこと、大事にしてくださいね!」

「おう!
 じゃあ帰るわ
 また明日な」

「はい!」

そして奏斗先生は帰って行った


少しして雄斗も戻ってきた

「香音、出来たよ」

「………雄斗のは?」

「あー……ごめん
 もう食べたんだ」

「そっか…………」

「ごめんな
 でも一緒にいるから」

「…………食べさせて……?」

「…………大丈夫か?
 どこかに頭打った?」

「ひどっ………」

「………本気で言ってる?」

「………………別にいいもん」

「わぁ、ごめんごめん
 いいよ、食べさせてあげるから」

「……いい
 自分で食べるから」

「えー、いいよー!
 俺が食べさせるから!」

「……だって嫌なんでしょ…?」

「嫌な訳ない!
 ただ信じられなかっただけ
 香音、普段こんなこと言わないじゃん
 てか、俺が食べさせてあげるって言っても嫌がるのに」

「………今は食べさせてほしいの」

「りょーかい!
 ほら、食べよ
 俺が出来ることなら何でもするから」

「うん……」