「雄斗…………」
「…………触れてもいいか…?」
「……そんなの………聞かなくていいよ………」
「いや………さっき怖がらせちゃったから………嫌なこと思い出しちゃった直後なのに………勝手に触っちゃったからさ………」
「ごめん………雄斗に触られたくなかった訳じゃないの…………本当に…………
あの時にも………抱きしめてほしかった………」
「ごめんな………側にいてやれなくて…………電話も出れなくてごめん
せっかく助けを求めてくれてたのにな………」
「ううん………雄斗の声聞けて安心できた
でも………起きてまたあの時のこと思い出しちゃって…………雄斗の手を…………」
「もういい!
もう分かったから…………ごめん……ごめんな…………全部一人で頑張らせたな………」
そして力強く抱きしめてくれた
「…………怖かった…………全部……………雄斗…………側にいて…………」
「あぁ…………ずっと側にいるよ
どんな時も…………香音を一人にしない
だから…………イルカさんのポジション、俺に戻してくんない?」
「…………ポジション…?」


