「自分で歩け……」
「ダーメ!
ほら、行くよ
目瞑っててねー!」
そして私の体は宙に浮いた
でもすぐに柔らかいベットの上に下ろされた
「香音もういいよ」
「……ん」
目を開けるとそこには優しく微笑んでいる雄斗の姿
「………雄斗」
「ん、どうした?」
「ごめん………手……はらっちゃって………それと…………嫌な態度も取って………」
「香音は悪くない
俺が勝手に触れたのが悪いんだから
急に触って驚かせちゃったよな」
「そんなこと…!」
「ごめん
寝てる香音に最低なことをした」
「………嬉しかったよ
本当に………嫌な訳ない」
「………」
「オムライス………美味しかった
…………どうやって作ったの…?」
「倖輝から知ってる限りの材料を聞いて、後は試行錯誤
試作は全部奏斗に食べさせた」
「ごめん…………大変だったよね…………」
「そんなことないよ
ある意味楽しかった
奏斗もお腹いっぱい食べれて満足してたし
………………味……どうだった?」
「…………お母さんのと結構似てる
懐かしい味だった…………」


