〜香音目線〜
雄斗が寝室から出ていった
布団越しでも分かる
オムライスの匂い
あんなに嫌な態度取ったのに…………作ってくれたんだ
ちょこっと布団から顔を出してみるとお皿の上に一口サイズのオムライスが3つ
せっかく作ってくれたのに…………食べないのはダメだよね…………
そして一つ目を食べた
美味しいけど…………
お母さんのとは違う………………
お母さんの…………食べたいよ……………
二つ目も
そんな感じだった
そして三つ目
………………っ!
この味……………ちょっと違うけど…………結構近い………
美味しい…………
懐かしい味………………
気づいたら寝室を飛び出していた
「………雄斗……!」
キッチンにいた雄斗を見つけ抱きついた
「ちょっ………びっくりした…………
もー、急に抱きつくなよー」
「ごめ……」
顔を上げようとしたら目隠しをされた
「ごめん
今は見ないで
見ちゃいけないのあるから」
「…………ぅん」
「自分で目瞑れる?
運んであげるから寝室行こ
リビングで奏斗寝てるから」


