「………………ご飯出来たらまた来るな」、


そして寝室を出た




プルルルルルル…………



「もしもし?」

「あっ、倖輝?
 今大丈夫か?」

「大丈夫ですけど………何かありました?」

「あのさ…………オムライスの作り方知ってる?
 お母さんが作ってたやつ」

「オムライスですか?
 急ですね……………」

「あぁ……悪りぃな
 なんか香音が食べたいって言ってて……」

「あー………香音好きでしたもんね………
 …………無理なものは無理って言っていいんですよ?
 香音も無理なことくらい分かってるはずですから…………」

「まぁやるだけやってみようかなって
 だから何か知ってる事があれば教えてほしい」

「んー……………卵に………砂糖と牛乳と…………塩胡椒…………あとは…………出汁みたいなコンソメみたいな……………すみません
 あまり俺も知らなくて
 これくらいしか……………」

「いや、十分だ
 ありがとな
 後はこっちで頑張ってみるわ」

「はい
 …………レシピ分かったら教えてもらえますか?
 俺も………食べたいです」

「もちろん
 出来たらまた連絡するわ」

「お願いします」

そして倖輝との電話を切った