〜奏斗目線〜


この時間、授業がない上岡先生と話しながら歩いていた



そんな時、曲がり角から勢いよく飛び出して近くにあった空き教室に入っていった生徒がいた



あれ……誰だ………?


まだ………授業中だし…………普通走らないぞ……?



「今の………誰ですかね…?」

上岡先生も同じように疑問を持っていた

「ですね………まだ授業中ですし……」

「ちょっと覗いていきますか?」

「そうですね
 何かあったなら心配ですし」


そして二人でその生徒が入った教室に向かった





コンコン


「大丈夫かー?
 勢い良く走ってたけど………………文香…?」

そこには教室の隅にうずくまっている一人の生徒


しかも文香に似ている



というか、俺が文香を見間違える訳ねぇ!

「文香?
 どうした、授業中だろ?」


そして近づいた



「文香、大丈夫か?」

そして気づいた


文香が震えていることに


しかも良く見ると……………エプロンをつけている



それに…………ここは調理室に近い



まさか………



「上岡先生!
 香音を!!
 香音を早く調理室から連れ出してください!」

「えっ、あっ、はい!」

一瞬戸惑っていたものの、すぐに向かってくれた