私の人生を変えてくれた人  ~もし君が生きてたら~ 前編


〜文香目線〜

奏斗先生が置いていった紙袋に手を伸ばした


……………これ……………

気づいたら家を飛び出していた


「奏斗先生!」

車に乗り込もうとしていた奏斗先生を引き留めた

「……文香…?」

「いや!
 今日で最後なんて……………嫌だ」

「でも……………」

「嫌なの…………奏斗先生………
 やだ………」

そして私の目からは涙が溢れ出てきた

うぅ………奏斗せんせ………


そして温かい温もりに包まれた

「文香………笑えよ……
 そんな顔………見たくない」

「………無理……」

「……………もう一回だけ………俺にチャンスをもらえますか……?
 今度こそ………文香を幸せにするから………」

「…………彼氏………なってくれますか……?
 もう……曖昧なのはやだ……」

「……文香……俺と付き合ってください
 文香のことが………大好きだ
 今まで曖昧にしてきてごめん
 ずっと文香のことが……大好きだった
 文香の側に……いさせてほしい」

「奏斗先生………大好きです
 ずっと側にいてください」

「………俺でいいのか…?」

「奏斗先生がいいの………
 最後なんて………嫌だよ………」