私の人生を変えてくれた人  ~もし君が生きてたら~ 前編


〜奏斗先生目線〜

香音と雄斗が出て行って文香と二人

文香は俺がいるのに驚いてる感じだし

「………文香……」

「…………………………」

「ごめん
 今日は………全部俺が仕込んだ
 香音と雄斗に協力してもらって、ここに来てもらった
 だから………怒るなら俺を怒れ」

「……………」

「どうしてももう一度だけ文香と話したかった
 ちゃんと…………謝りたかった」

「……………………」

「文香、あの時は本当にごめん
 謝っても許されることではないと思う
 文香を凄く傷つけたよな………
 あの状況で…………一人にさせて悪かった」

「…………………」

「でも………後悔はしてない
 香音を助けられなかったらって考えると………
 行かなきゃ良かったとは………どうしても思えないんだ……
 もちろん文香の側にいたかったよ………」

「……………」

「ごめんな………文香が俺を嫌いになる気持ちは分かるよ
 だから………今日で最後にする
 最後に……これだけ受け取ってほしい
 文香、誕生日おめでとう
 この世界に………生まれてきてくれてありがとう」

「…………………」

「…………今日は悪かった
 後はあいつらと楽しんで
 それじゃ………」


机に誕プレを置いて家を出た