私の人生を変えてくれた人  ~もし君が生きてたら~ 前編


「………何考えてるんだ?
 そう思ってるのか…?」

「………思ってたらもう死んでるよ
 違うと信じたから…………生きてるの」

「………………違うに決まってる
 香音に死んで欲しくない
 ずっと………俺と一緒に生きてほしい」

「……………ありがとう
 変なこと聞いてごめんね」

「…………俺何かした?」

「してないよ」

「………じゃあどうした?
 急にそんなこと聞かれると………心配になる」

「別に………ただの夢」

「夢?」

「うん
 6ヶ月眠ってた時にみた夢…………
 お母さんに………お前さえいなければって………他にも………お父さんとかお兄ちゃんとか………友達にも…………
 雄斗にも…………お前なんか嫌いって言われた…………」

「香音………」

「だからね…………消えようと思ったの
 生きる希望を捨てようと思ったの…………
 でも…………雄斗の笑顔を忘れられなかった………
 あの笑顔が………全部嘘とは思いたくなかったの…………
 だから……………頑張ったの
 雄斗に会うために…………」