私の人生を変えてくれた人  ~もし君が生きてたら~ 前編


「ちょっ、雄斗に怒られ………」

「大丈夫
 来ないから」

「香音………だとしてもな………」

「ごめんなさい…………残酷な選択させて………本当にごめんなさい
 でも………ありがとう
 助けてくれて本当にありがとう
 絶対に文香と仲直りさせるから…………だから…………ごめんなさい…………」

「香音、もういいから
 離れろ
 バレたらマジで雄斗に怒られるから」

「でも…………」

「香音の気持ちは充分伝わったから
 別に俺は………もう一度だけ話せればいいんだ
 ちゃんと謝れれば
 側にいる資格はないから」

「…………何でそんなこと言うの?」

「………俺は文香を見捨てたようなもんだぞ?
 それなのに一緒にはいれないだろ」

「……………資格なんて……誰にも決められないよ
 それを言ったら私だって…………雄斗といる資格なんてない
 たくさん傷つけて迷惑かけて…………奏斗先生には命懸けで助けてもらった
 普通なら………奏斗先生に恩返ししないといけない
 この命をかけて」

「はぁ?
 そこまでか?」