私の人生を変えてくれた人  ~もし君が生きてたら~ 前編


「言ってたなーって、お前はいいのかよ!?
 自分の彼女がベタベタしてんだぞ!?」

「んー……別にいいんじゃね?
 男じゃなければ
 それに、香音が本当に心開いた人にしかそんなことしないし」

「………弟のくせに生意気な…………」

「俺も最初はイラついたぞ?
 目の前で急にイチャつき始めるし
 それなのに俺には全然触れてくれないんだぞ?」

「おぉ……………」

「まぁそのうち諦めが勝ったというか何というか…………香音の友達が凄くいい子達なのも分かったし
 これが香音なりの友達との関わり方なんだなーと思えば許せる
 男じゃなければ」

「……………俺は許せないぞ
 頼むから………香音にやめさせろよ」

「えー無理ー
 自分で香音に言えよ
 俺は別に文香ちゃんならいい」

「……目の前で見てないからそんなことが言えるんだ!
 一回でいいから見てみろよ
 そしたら絶対気が変わる!!」

「………見ることがあったらな
 ないと思うけど」

「あー……写真撮っとけば良かったー
 まっ、金曜日来るしその時にでも見れんじゃね?」

「あっ、そう言えば文香ちゃん大丈夫なのか?」

「おう!
 香音が約束してくれた
 いやー、さすが香音だな
 スキンシップの多さ以外は完璧だわ」