そして抱きついた瞬間

「おい」

後ろから低い声がし、引き剥がされた

「奏斗先生………怖いですよ」

「あ?
 お前が変なことやってるからだろ」

「変なことって………ただのスキンシップです
 ねぇ文香?」

「………………うん」

「なぁふみ……」

「香音、行こ!」

奏斗先生の言葉を遮り文香は歩き始めた

そして…………奏斗先生の顔は凄く寂しそうだった

「奏斗先生………約束……しましたから
 金曜日、待ってます」

「あぁ………ありがとな
 気をつけて帰れよ」

「はい
 さよなら」

そして文香の後を追いかけた



「文香〜待ってよ〜」

「香音遅いよー」

「もー………文香どうしちゃったの?
 奏斗先生のこと避けてる?」

「………そんなんじゃないよ」

「ふーん……まっ、いいけどさ!
 じゃあまた明日!」

「うん!
 また明日ね!!」

文香と別れ家に向かった