玄関の床…………冷たくて気持ちいい………



そんなことを思っていると奏斗が戻ってきた

「か………のん……」

「寝てる
 なんかこのぬいぐるみ離さないんだけど」

「………そっか………」

香音の方へ手を伸ばすと奏斗が近づけてくれた


そのおかげで触れられた

「かの……ん……………ごめ……んな……」

「………お前、死ぬなよ」

「か……のん…………いるのに………死ね………ないよ…………」

「なら良いけど
 香音、どこでもいいか?」

「………うん……奏斗………の………目が……届く……ところに…………香音………から………目……離さない……で………」

「分かった」

「あのー」

そんなことを話していると和田が来た

「和田…………」

「おー…………大丈夫か?
 どうした?それ」

「………痛い……………」

「だいぶ派手にやったな
 病院行きたいけど…………歩ける?」

「………少しなら…………」

「じゃあ少しだけ頑張ってくれ
 さすがにお前は運べないわ」

「わかっ…………てる………
 奏斗………香音……頼んだ………」

そして俺はどうにか動いた