しばらく車に乗っていると山奥の方へ入っていった





「香音……歩くよ」

そしてまた雄斗に手を引かれ歩き始めた




「星………綺麗だね」

「……………………………」

上を見上げると空いっぱいの星が輝いていた


「なぁ香音……………お前はどうしたい?」

「………………あいつを殺したい……………」

「………その後は?」

「……………死ぬ」

「…………俺は?
 俺はどうすればいいの?」

「…………………生きてよ」

「俺さ……………今凄い幸せだよ
 香音とこうして手繋いで歩けて」

「…………………」

「何があってもいいって思えるんだ
 香音さえいれば
 でもな………………お前がいないのは耐えられない」

「…………………」

「だからさ…………死ぬなら一緒だよ」

気づけば崖の上に来ていた

「俺はこの世界…………好きだったよ
 香音と出会えて
 凄く幸せだった」

「………………………」

「でも………香音には残酷だったな………
 こんな世界………好きになれないよな
 辛いことばかりで……………嫌になっちゃうよな」