コンコン
「香音ー、来たよー」
中に入ると布団を頭まですっぽりかぶっている香音がいた
「香音、来たよ
出ておいで?」
「………………………」
「そんなところにいて暑くない?
大丈夫?」
「………………」
「…………寝てるの?
ついに寝た?」
ビクッ
あっ、やっと動いた
やっぱり起きてるじゃん
「香音、起きてるんだろ?
出ておいで
顔見せて」
「…………………」
「……拗ねてるの?
勉強道具とられて
怒ってるの?」
「……………………」
「香音、言わなきゃ分かんない
どうして出てきてくれないの?」
「……………怒ってる……」
「勉強道具とられて?」
「……雄斗……怒ってる……
私が………寝なかった………怒ってる……」
何だ………勘違いしてんのか……
別に怒ってはないけど………
「香音、俺は怒ってない
入院してくれただけでも偉いと思ってるよ
香音頑張ったな
ありがとう」
そして布団の上から撫でた
少し撫でていると微かに寝息が聞こえてきた
やっと………寝れたか………
そっと布団をめくった
良かった………ちゃんと寝れてる……
可愛いな………
コンコン
「香音ちゃーん!」
元気良く和田が入ってきた


