私の人生を変えてくれた人  ~もし君が生きてたら~ 前編


「だって貴重な雄斗の高校生だよ!?
 欲しいに決まってるじゃん!」

「いらねぇよ
 黒歴史掘り返すな」

「雄斗の黒歴史!
 ますます見たい!!」

はぁ……もうダメだ……

香音が入院してくれるのは嬉しいけど…………はぁ…………

これからが憂鬱だ…………

和田を見ると勝ち誇った顔してるし……

「香音ちゃん送ったよー
 病室着いたら見てみて?」

「はい!」

「それと、点滴はもうすぐ終わるけど………当分はつけたままかな
 自分で食べれるようになるまでは」

「………………」

「じゃ、そろそろ時間だから行くわ
 もう少ししたら看護師くると思うから後はそっちで」

「おう
 和田、ありがとな」

「また様子見に行くから
 それじゃ!」

そして和田は行ってしまった

「香音、ありがとう
 頑張ろうな」

「………雄斗……勉強道具……持ってきてね?」

「………やだって言ったら?」

「嫌いになる」

「……はぁ、分かったよ
 でもほどほどにな?」

「やった!」

「香音………何で入院することになったのか忘れるなよ
 自分で食べれるようにならないと意味ないからな」

「はーい!」