私の人生を変えてくれた人  ~もし君が生きてたら~ 前編


「………………ってことは……右目は……」

「右目は見えるよ
 でも視野が狭いんだって
 普通に生活する分には問題ないけど体育とかはね…………」

「…………ごめん
 何も知らなくて………」

「気にしないで?
 私が隠してたんだから
 先生達にも言わないでもらえるように頼んだから」

「そうだったんだ………でも……何で隠してたんだ…?
 そしたらもっと………」

「もっと協力できたって?」

「あぁ……俺だって、クラスの人達だって」

「そうかもしれない
 でも言えなかった」

「どうして?」

「……………知られたら…対等にいられない気がした
 可愛そうって思われたくなかった」

「…………………」

「いちいち気を遣われたくなかっしさ
 急に接し方変わるのも無理だし」

「そっか…………」

「だから佐藤君も今まで通りでいてね?
 気を遣われるのが一番嫌だから」

「分かった………先生以外誰も知らなかったのか?」

「さすがに仲良い人達は知ってるよ
 その子達に助けてもらってた部分はあっから」

「そっか…………俺ももっと早く知れてたらなー」