「おー……何だ?」

「数学が簡単すぎてつまらないです!
 ペースがゆっくり過ぎて暇です!
 どうにかしてほしいです!!」

「………………」

「奏斗先生…?」

「……………アハハ!」

「ちょっ、笑わないでくださいよ!」

「あー悪ぃ………でも面白いわ………」

そう言いながらもずっと笑ってる

もぅ………こんな笑われるなら言わなきゃ良かった………

「奏斗先生…ひどいですよ!
 そんなに笑わないでください!」

「だってさー………そんなこと言うとは思わないじゃん!
 簡単すぎてつまらないとか………香音ぶっ飛んでる……!」

「……………っ!
 仕方ないじゃないですか!
 私、数学難しいのを解いてみたくてあの高校受けたんですよ!?
 そのせいで他の教科もレベル上がっちゃったけど…………それでも数学をやりたかったんです…!」

「……………そっかそっか
 香音、そんだけ数学好きだったんだな!
 分かるぞー」

「奏斗先生………」

「よし、特別にプリント作ってやるから
 暇になったらそれを解いてろ
 担当の先生には言っとくから」

「本当ですか!?」

「あぁ………それでいいか?
 テスト終わったら上にあげてやるから」