「………じゃあ………奏斗先生で………」

「おう!
 で?何かあった?」

「………本当に今日から授業……ですか…?」

「うん
 普通に授業」

「…………私ついていけないですよ?」

「大丈夫大丈夫!
 ゆっくりめなクラスだから」

「ゆっくりと言っても…………」

「あっ、3週間後テストな?」

「さ、3週間後!?」

「うん
 それが終わり次第、数学は上のクラスに上げるつもり
 俺がみっちり教え込んでやるからな!」

「はっ、えっ………意味が分からないんですけど…………」

「香音なら大丈夫!
 あまり進んでないからどうにかなる!」

「…………………鬼ですね」

「まぁ頑張れ!
 理数なら教えられるからさ!」

「逆に理数は大丈夫なんで…………社会と英語教えてください」

「あー無理無理!
 俺も社会無理って言っただろ?
 英語は社会の次に無理」

「…………気が合いすぎて怖いです」

「おー仲間!
 さすが俺が見込んだだけのことはあるな!」

「…………最悪」

「んな!?
 ちゃんと担当の先生に頼んでやるからさ
 許して?」

「………女性の先生でお願いします」

「はいよー
 ほら、着いたぞ」

気がつくともう教室の前に着いていた


中には奏斗先生が言っていた通り女子ばかりだった

「クラスメイト4人と担任、副副担の先生だよ」

「奏斗先生………」

「緊張してるのか?」

「……だって………」