「ふぁぁ――・・・。」



奏斗が隣で大きな欠伸をする。



「抑えろよ。
 こっちまで眠くなる・・・。」



勇も重たい瞼を何とか開けていた。



「彰は眠くねぇのかよ・・・。」



「久しぶりに仲間に会えるんでね。
 かなりテンションが高い。」



永明のチームメイトに会える。



俺らは止まったバスを降りた。



市競技場のグラウンドは静かだった。



ジャージのポケットの携帯を取り出す。



「・・・・あ。」



詩音からメールが来ていた。



『都と行くから。頑張ってね★』



うん、もちろん。



大きなテントを張って荷物を置いた。



そしてアップを始めた。