視界がぐらぐら揺れる。



あー、泣いてんだって気づいたときにはもう背を向けて走っていたから良かった。



ごめん、朱那ちゃん。



ごめん、柊兄ちゃん。



ごめん、母さん。



ごめん、一希兄ちゃん。












ごめん、本当にごめんなさい。



俺にまた、次があるのなら。



今度は絶対裏切ったりしないから。



でも俺は最愛の君を一生想い続けてしまうだろう。



大切にしておけばよかった。



誰にも渡すまいと、隣に居座るべきだった。