『えっと、柊季さんめっ!です……///』


トクンと胸が熱くなった。わざとイジワルに繋いだ手を引き付けて抱きしめたい衝動に駆られた。


照れた顔がとても愛らしく、頬もりんごのように赤くて触れたら溶けてしまいそう。


胸の奥底にある好きという感情が今にも溢れてしまいそうなのは今も変わらない。


「随分と嬉しそうだな。顔が引くほどニヤけているぞ」


「圭。昨日、ちょっとな。ふふっ」


「どうせ天音さん関連だろ。幸せものが」


「お前に言われたくないな」


圭は俺の幼なじみの一人で、同い年。何かあれば相談出来る、唯一の友人。


「圭、女の子の怒った表情と笑った表情どっちが好きだ?」