「許可されたからここがパーティー会場みたいに装飾されている。珍しく朝から呼び出したと思ったら。まぁ、アイツらしいがな」


アイツ?


「瀬名天音さん」


後ろから聞き覚えのある声が私を呼んだ。振り抜くとそこにはケーキを持った木影会長が立っていた。


「木影会長!あの私、本当に…」


「あぁ。今日からキミは、生徒会の正式メンバーになった。おめでとう瀬名さん」


本当に私は最初の一歩を踏み出すことが出来たんだ…!


本当は保健室に一人でいるのが孤独に感じていた。人と接するのは今でも怖いって思う。


生徒会の皆はそんな私を快く迎えてくれて、ここに居ていいんだって言われた嬉しかった。