「はぁ〜」


あれから会長に会うことが無くなった。学校行事が近づいてきたから、その為の準備で来れないんだろう。


それとも私がうじうじ悩んでいるから呆れて…。そんな訳ない。会長はそんなことで人を見捨てるような人とは思えない。


ただ私の意思が弱いからこんなことになるんだ。


生徒会の誘いも断っちゃったし。本当に何も出来ないな。


「はぁ〜」


「そこのお前。ため息は本当に諦めたときにしろよな」


っ…!!


いきなり話しかけてきたのは顔や服に泥を付けている男子生徒。恐らく運動部で彼はその部活帰り。


「どなたでしょうか?」


「俺は一年の福永 颯太(ふくなが そうた)。生徒会の会計だ」