【完】保健室の天使は、天然な生徒会長のトリコ

「普通?」


「うん。私の家は厳しくて、将来結婚する相手も決められてるんだ。しかも、会ったことないんだよ?だからけーくんの家みたいに家族と何気ない話をして、自由に恋愛をしたいの」


「自由な恋愛」


見えない糸にどれほど縛られているのかやっと分かった。浅田さんは一花ちゃんのことをずっと傍から見てきた。


会ったことのない相手と一生を過ごさなきゃいけないなんて辛いに決まってる。そんな一花ちゃんを救い出したくて、忙しくても少しの時間頑張っているんだ。


自由に羽ばたけない苦しみは私もよく知っている。過去に縛らて、抜け出したくても手段がないまま時が過ぎていくのを待つだけで。


あの時は何もかも出来なかった。