閉まったドアの前。

私は逃げることも忘れ、部屋の中を見つめてしまう。

目が点の状態で。



部屋の中は大惨事。

私たちが立つ入口以外、足の踏み場がない。


ローテーブルやソファーは、ひっくり返っているし。

カーテンはビリビリ。

テレビも吹っ飛んでいて。


家具や家電の壊れた破片が散らばる床には、天井に吊るされているはずのシャンデリアがドーン。



「えっと……これは……」


一体、何が起きたんですか?



「昨日の放課後にね、猛獣が暴れちゃって」



もしかして……



「界魔君ですか?」


「陽彩ちゃん、ダ~メ」



ひぃあ?!