☆陽彩side☆








私の名前は、守世(もりせ) 陽彩(ひいろ)

高校2年生。


魔王との戦いの後、いつも屋上で眠りにつく。

斬られた傷口が疼くし、歩けないほどへとへとになるから。



屋上に敷かれたコンクリートは硬くて、寝心地は最悪だけど……

って……あれ?


目を閉じたまま、コンクリートをバンバン叩いてみた。


でも、固くない。

ふかふかしてる。


全身で感触を確かめたくて、左右に転がってみるも。

寝心地がいつもと違いすぎるような……



ここって、屋上じゃない?



急に襲ってきた恐怖に、私のまぶたが開くのを拒絶しているこの状況。


でもでも、現実を確かめなきゃ!