花びらが開くように、レイ先輩の顔が華やいでいって


チュッ!


ハニーウインク付きの投げキッスを、飛ばされてしまった。



これには窓に群がる女子達の心臓が、持たなかったらしい。



「きゃぁぁぁぁぁ!!」


「レイ様のリアルな投げチュー、無理ぃぃぃぃ~」


「心臓が痛い、痛すぎる。キュン死しちゃうよ~」



心臓を押さえ、女子達全員がうずくまりだしちゃった。

崩れながら、床にへばりついちゃう子も。



窓ぎわに立っているのは、私だけ。

この隙に自分の席に逃げ帰ろう。

    
そう思ったのに、極上イケメンの先輩は一枚上手。

私の視線をくぎ付けにする技を、習得していたらしい。