憧れのヒーローはヤンキー?いや、私の王子様でした




目を瞑っている私
気のせい…、と思って何も期待してないのに目を開けていた。




足が私の視界をスローモーションのように横切っていく。


「ゔぅ!」

急に重みがなくなって、横切っていった方を見ようとしたら上から何か降ってきた。


それによって視界も閉ざされ、聞こえてくるのはうめき声と激しい音


怖くなって、少しでも遠ざかろうとした時、すうっと匂いが体の中に入ってきた。




良い匂い…。


そう思ったのを最後に私は意識を失った。












「誰だっ!クッソ!邪魔しやがって!!」


力いっぱいの拳も軽く避けられ、お返しに5倍の重さの拳が顔に入った。


数回手を合わせただけで分かる。
レベルが比べられないくらい違うと。

それでも何度も殴りかかる。


喚き散らかしながら殴りかかる男に対して、無言で避けるだけかと思えば、とてつもない拳を振りかざす男



そして、とどめの一撃は今もなお情けない状態のままでいる股間へと綺麗に入った。




「そんな汚ねえもんこいつに見せるな。」